時系列に並べた、三浦九段の将棋ソフト使用疑惑問題(10月21日現在)
色々と報道が出揃ってきたので、時系列順に整理してみました。
2016年7月末
5名前後の棋士が「三浦に不自然な離席がある」と将棋連盟に報告
http://www.asahi.com/articles/ASJBF5SY1JBFUCVL033.html
13日の会見で、三浦九段の対局中の不自然な離席を5人前後の棋士が指摘し、対応を求めていた
連盟によると、7月以降、「三浦九段が対局中に十数分、席を外す」「1手ごとに席を立つ」などの指摘が対戦相手らから相次いだ
- 10月13日の会見で島が発表
http://www.sankei.com/life/news/161021/lif1610210033-n1.html
7月末の対局で三浦九段に不自然な離席があるとの指摘が発端
- 10月21日の棋士に対する非公開説明会で、島が報告
2016年10月3日
渡辺が三浦に疑念を抱く
http://www.sankei.com/life/news/161021/lif1610210033-n1.html
今月3日の対局でたびたびの離席と不自然な指し手に疑惑を抱いた渡辺明竜王(32)が、「疑念がある棋士と指すつもりはない。タイトルを剥奪(はくだつ)されても構わない」と、連盟幹部に強く対応を求めていたことを明らかにした
- この記事からは、いつ渡辺が将棋連盟に対応を求めたのかは記載されていない
http://www.asahi.com/articles/ASJBN56HZJBNUCLV00G.html
渡辺竜王によると、三浦九段の対局の指し手について、将棋ソフトの手順と似ているとの指摘が今月、報道関係者から寄せられた。指し手とソフトが選ぶ手とが一致するのかを調べたところ、三浦九段が勝った20局のうち、4局では、定跡手順を外れて以降の「一致率」が90%を超えたという。
渡辺竜王は「トップ棋士でも、ソフトとの一致率は高い人で平均約70%。三浦九段は離席が多く、感想戦で示す手もソフトと一致していた。不正の疑いが強い以上、理事会に対応してもらう必要があると判断した」と話す。
- 渡辺の提出した状況証拠はソフトとの一致率(それだけとは書いていない)
2016年10月10日
将棋連盟の幹部と佐藤、羽生、渡辺による会合が開かれた
http://www.asahi.com/articles/ASJBN56HZJBNUCLV00G.html
これを受け、谷川浩司会長(54)を始めとする連盟幹部、佐藤天彦名人(28)、羽生善治三冠(46)らによる会合が10日に開かれた。渡辺竜王によると、説明に対し不正を否定する声は上がらなかったという。
- 不正を否定する声は上がらなかった、と主張しているのは渡辺のみ
羽生、会合で「灰色に近い」と発言
https://twitter.com/mau28310351/status/788756638161252352
灰色に近いと発言をしたのは事実です
https://twitter.com/mau28310351/status/788756658830790656
今回の件は白の証明も黒の証明も難しいと考えています。疑わしきは
罰せずが大原則と思っています
- 羽生が「疑わしきは罰せず」を会合で発言したかどうかは不明
2016年10月11日
将棋連盟、常務会を開き三浦に事情を聞く。三浦は疑惑を否定
http://www.asahi.com/articles/ASJBN56HZJBNUCLV00G.html
連盟は11日の常務会で三浦九段に事情を聴いた
http://www.asahi.com/articles/ASJBF5SY1JBFUCVL033.html
将棋連盟、常務会にて三浦が休場を申し出たと主張、三浦は否定
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2016/10/13/kiji/K20161013013528460.html
連盟によると、三浦九段は11日の聴取で「疑念を持たれたまま、対局はできない」と休場を申し出たが、期限までに休場届が出されなかった。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161018/k10010734201000.html
また、竜王戦の辞退を申し出たとする連盟の説明に対し、「竜王戦は将棋界最高峰の棋戦で挑戦するだけで大変な名誉だ。辞退するわけがない」と反論しました。
- 真っ向から対立。
2016年10月12日
将棋連盟、三浦が休場届を提出しなかったことを理由に年内の出場停止処分
http://www.asahi.com/articles/ASJBN56HZJBNUCLV00G.html
期限の12日になっても休場届を出さなかったとして、年内の出場停止処分を決定
- 休場届の提出期限を12日に設定したと主張しているのは将棋連盟のみ。どうやら書面やメールのような証拠の残る物で通達したのではない模様。
夕方、本件がニュースとして報じられる
2016年10月13日
将棋連盟、記者会見。聴取尽くした、とのことで追加調査しない方針を発表
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2016/10/13/kiji/K20161013013528460.html
日本将棋連盟は13日、今後、追加で調査する考えがないことを明らかにした。
連盟常務理事の島朗九段は「三浦九段を出場停止処分にしており、聴取は尽くした。こちらから連絡するつもりはない」と話した。
- なお、この時点で報道されている将棋連盟が行った聴取は11日の聞き取りのみであり、前述の通りそこで意見は真っ向から対立している
2016年10月15日
2016年10月18日
三浦が反論文書を公開
http://mainichi.jp/articles/20161019/k00/00m/040/014000c
私は連盟に対し、離席が多いことやコンピュータとの一致率が高いことを示す証拠を書面により提出して欲しいことを求めています。これらの資料を分析すれば、離席と私の指し手との関連性がないことなどを示すことができると考えています。しかし、連盟からはこれらの資料の開示はなされていません。これでは、私としましては、私のどの指し手がどのコンピュータと一致しているのか、満足に知ることすらできません。
私は、今後も連盟の調査に最大限協力するつもりです。そのことにより、私にかかった疑惑が晴れると信じています。
- 三浦は協力を表明
2016年10月21日
将棋連盟が棋士への説明会を開催
http://www.asahi.com/articles/ASJBP4HL2JBPUCVL00N.html
説明会は非公開で、竜王戦の挑戦者が交代したことや、三浦九段を出場停止処分にした経緯などについて谷川会長らが説明し、約2時間で終了した
http://www.sankei.com/life/news/161021/lif1610210020-n1.html
将棋ソフトに詳しい千田翔太五段が、個人的立場で最近の三浦九段の指し手とソフトの指し手について解説した。
将棋連盟、来週より調査チームの立ち上げを決定
http://www.sanspo.com/geino/news/20161021/sot16102118400008-n1.html
- 将棋連盟の出した13日の決定を覆すが、決定を覆した理由は報道されず
三浦、2回目の反論文
http://mainichi.jp/articles/20161022/k00/00m/040/133000c
まず、平成28年10月10日、連盟理事からソフト使用疑惑があるという理由により、翌日に理事などが集まるので将棋会館に来るよう伝えられました。私は、「渡辺さん(明・竜王)はこれから戦う相手なので呼ばないでください」と伝えました。数日後に竜王戦が控えていたため、私が疑われ、身の潔白を証明する場に渡辺さんが同席していると、対局に差し障りがあると考えたからです。しかし、私の要望に反して翌日の会議の場に渡辺さんは出席していました。
私のスマートフォンに遠隔操作アプリをインストールしたことはありません。
対局中に控え室などでスマートフォンの操作をしたことなどはありません。
私はスマートフォンの提出を拒否した訳ではありません。そもそも、連盟はスマートフォンのみならずパソコンの提出すら望んでいませんでした。スマートフォンは、私が日常使用しますし、私の保有するパソコンを調べてもらえば、遠隔操作ソフトなどが導入されていないことは分かってもらえると思っていました。
もっとも、現段階に至っては、自らの潔白を証明するため、私のスマートフォンと4台のパソコンを信頼のおける調査会社等に提出し、過去にインストール及びアンインストールされたソフトの内容や、電源のオンオフの日時などの解析を行ってもらおうと考えています。調査会社等の選定については、連盟が協議に応じてくれるのであれば、連盟と共に選定したいと思います
本来これらの作業は、疑いをかけた連盟が実施すべきだと思います。なぜ、私が自らこのようなことを行わざるを得ないのかと思うと悲しくなります。私は単に今までどおり将棋を指したいだけなのです。
- 三浦の主張によると、この時点で連盟から三浦に疑惑を晴らす方法の教示・連絡はない模様